探偵の仕事というと、「尾行して証拠をつかむ」「張り込みで待つ」…そんな少し緊張感のあるイメージを持たれる方も多いかもしれません。でも実際の現場では、もっと地道でコツコツとした作業の積み重ねです。
そんな日々の調査の中で、私たちがとても助けられている“相棒”がいます。
それが、車に取り付ける「GPS」です。
今回は、このGPSがあることでどんなふうに調査がやりやすくなるのか、そしてどんなメリットがあるのかを、少しやわらかくお話ししてみようと思います。
【車の動きがわかると、調査の流れが見えてくる】
浮気調査や素行調査では、「どこへ行ったのか」「どんな場所に車を停めているのか」という行動の流れがとても大事になります。とくに車移動の多い方だと、朝と夜で行き先が違ったり、急に寄り道をしたりと、動きが読めないことも多いのです。
そんなとき、車にGPSが付いていると、リアルタイムで位置を確認することができます。
「今どのあたりを走っているのか」「どの道を通ったのか」が地図上で見えるので、追跡もしやすくなります。渋滞や一方通行の多い京都の街中でも、GPSの情報があれば見失う心配もぐっと減ります。まるで、見えないナビゲーターがそっと教えてくれるような感覚です。
【動かない時間も大切なヒントに!】
GPSが便利なのは、動いているときだけではありません。
実は、車が「止まっている時間」こそ、大きなヒントになることもあります。
たとえば、いつもは会社と自宅を往復しているはずの車が、夜に見慣れない場所で長時間止まっていた。そんな情報が分かると、「誰かと会っているのでは?」といった予測を立てることができます。もちろん、すぐに決めつけることはしませんが、その動きが調査の次の一手につながることも多いのです。
GPSの情報をもとに現場へ向かうことで、ピンポイントで確認ができ、無駄な時間を減らせます。時間も労力も節約できるので、結果的に依頼者さまのご負担も少なくなるというわけです。
調査員にとっても「安心」につながる。実は、GPSは調査員にとっても心強い存在です。夜の張り込みや、人通りの少ない場所での尾行は、どうしても緊張がつきもの。
それに、車での追跡中に信号や、特に神戸などの交通量の多い場所では距離があいてしまうと、焦ってしまうことがあります。でも、GPSがあれば無理に近づきすぎる必要がありません。少し離れた場所からでも、位置情報を見ながら冷静に動くことができます。安全に、そして確実に調査を続けられる——そんな安心感を与えてくれるのがGPSです。
【依頼者さまの「心の余裕」にもつながる】
調査をご依頼される方の多くは、「何をしているのかわからない」という不安を抱えています。会えない時間や連絡が取れない時間ほど、気持ちは沈んでしまうものです。
そんな中で、GPSで車の動きがわかるようになると、少しずつ気持ちが落ち着いていく方も多いです。
「今日はまっすぐ帰っているみたい」
「最近は会社の近くでしか動いていない」
そうした小さな情報でも、心の整理がしやすくなります。もちろん、GPSの情報だけで真実がすべてわかるわけではありません。ですが、「知らない不安」を「見える安心」に変えてくれる。
それがGPSのやさしい力だと思っています。GPSをつけることで、調査は確実に進めやすくなります。でも、それ以上に大切なのは、「真実を知ることで心が軽くなる」ということなのです。
